【2018年】住宅ローン控除(住宅ローン減税)の計算方法の全手順とシミュレーション方法をわかりやすく解説

man
「住宅ローン控除(住宅ローン減税)ってどうやって計算すれば良いの?」
「住宅ローン控除(住宅ローン減税)の金額を簡単に知る方法を教えてください。」
・・・

「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の内容は知っていても、自分がどのくらいの減税を受けられるのか?計算方法を十分に理解している方は、少ないはずです。今回は、住宅ローン控除(住宅ローン減税)の計算方法の全手順とシミュレーション方法をわかりやすく解説します。

目次

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の計算方法

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の計算方法

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の基本的な考え方は

控除額(減税額) = 住宅ローンの年末残高 × 控除率:1.0%
所得税と住民税から、控除額(減税額)分、減税される
この控除(減税)が10年間継続する

という形の仕組みとなっています。

man
「えっ、めちゃくちゃ簡単じゃん。」

と思ってしまいますが、実は、ここからが複雑なのです。

複雑なポイントその1.控除額に上限がある

前述した計算だけなら、1億円の住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合

  • 控除額(減税額) = 住宅ローン残高:1億円 × 控除率:1.0% = 100万円

となりますが、実はこうはならないのです。

住宅ローン控除(住宅ローン減税)には「上限」が設定されているからです。

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の概要

対象物件一般住宅認定住宅
居住年平成26年4月~33年12月平成26年4月~33年12月
年末残高の上限4,000万円5,000万円
控除率1.0%1.0%
控除期間10年10年
所得税控除上限/年40万円50万円
住民税控除上限/年13.65万円/前年課税所得×7%13.65万円/前年課税所得×7%
主な利用条件10年以上の住宅ローンを組むこと
床面積50㎡以上
中古住宅の場合は耐震基準に適合すること
10年以上の住宅ローンを組むこと
床面積50㎡以上
認定長期優良住宅・認定低炭素住宅であること
一般住宅であれば控除額の上限が40万円
認定住宅であれば控除額の上限が50万円

ですので、

1億円の住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合は

  • 控除額(減税額) = 住宅ローン残高:1億円 × 控除率:1.0% = 100万円

ではなく、40万円

8000万円の住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合は

  • 控除額(減税額) = 住宅ローン残高:8000万円 × 控除率:1.0% = 80万円

ではなく、40万円

4000万円の住宅ローンを組んでマイホームを購入した場合は

  • 控除額(減税額) = 住宅ローン残高:4000万円 × 控除率:1.0% = 40万円

という計算になります。

複雑なポイントその2.所得税と住民税から控除されるのにも、限界がある

前述した通りで

一般住宅であれば控除額の上限が40万円
認定住宅であれば控除額の上限が50万円

ですので、40万円所得税から控除されるといっても、その年の所得税がそもそも、40万円に満たない(控除額が全額使い切れない)ケースがあります。

所得税の税率

課税される所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円を超え 330万円以下10%97,500円
330万円を超え 695万円以下20%427,500円
695万円を超え 900万円以下23%636,000円
900万円を超え 1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円を超え4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

所得税の計算

所得税 = 課税される所得金額 × 税率 - 控除額

で計算されます。

計算例

年収300万円の方の所得税シミュレーション

年収:300万円
社会保険料:44万円
基礎控除:38万円

課税される所得金額 = 年収- 給与所得控除- 所得控除

給与所得控除

給与等の収入金額
(給与所得の源泉徴収票の支払金額)
給与所得控除額
1,800,000円以下収入金額×40%
650,000円に満たない場合には650,000円
1,800,000円超3,600,000円以下収入金額×30%+180,000円
3,600,000円超6,600,000円以下収入金額×20%+540,000円
6,600,000円超10,000,000円以下収入金額×10%+1,200,000円
10,000,000円超2,200,000円(上限)

所得金額 = 年収:300万円 - 給与所得控除(収入金額×30%+180,000円) - 所得控除(44万円+38万円)= 110万円

②所得税 = 課税される所得金額 × 税率 - 控除額

所得税 = 課税される所得金額:110万円 × 税率:5% - 控除額:0円 = 55,000円

年収600万円の方の所得税シミュレーション

年収:600万円
社会保険料:85万円
基礎控除:38万円

課税される所得金額 = 年収- 給与所得控除- 所得控除

所得金額 = 年収:600万円 - 給与所得控除(収入金額×20%+540,000円) - 所得控除(85万円+38万円)= 303万円

②所得税 = 課税される所得金額 × 税率 - 控除額

所得税 = 課税される所得金額:303万円 × 税率:10% - 控除額:97,500円 = 205,000円

となるのです。

つまり、社会保険料や控除によって変動しますが、モデルケースの場合

  • 年収300万円 → 所得税:55,000円
  • 年収600万円 → 所得税:205,000円

ですから、一般住宅の控除額の上限40万円よりも、全然支払うべき所得税の方が少ないのです。

man
「これじゃあ、住宅ローン控除(住宅ローン減税)が十分に利用できない。」

という方が多く出てしまうので、

所得税で控除されなかった分は、住民税から控除することが可能です。

住民税の計算

住民税 = 課税される所得金額 × 税率

住民税の税率:10%(市民税:6%+県民税:4%)

前述した例では

年収300万円の方の所得税シミュレーション

住民税 = 所得金額:110万円 × 税率:10%= 110,000円

年収600万円の方の所得税シミュレーション

住民税 = 所得金額:303万円 × 税率:10%= 303,000円

となります。

しかし、ここで注意しなければならないのは

住宅ローン控除(住宅ローン減税)では住民税の控除額にも「上限」がある

ということです。

住民税の住宅ローン控除(住宅ローン減税)の上限 :「13.65万円」or「前年課税所得×7%」のうち小さい方の金額

です。

前述した計算例で住宅ローン年末残高4000万円超の場合

年収300万円の方

住宅ローン控除(住宅ローン減税)額:40万円
所得税:55,000円
住民税:110,000円(上限13.65万円までが控除)

所得税も、住民税も、0円になるが・・控除枠の40万円は使い切れない(23.5万円余る

年収600万円の方

住宅ローン控除(住宅ローン減税)額:40万円
所得税:205,000円
住民税:303,000円(13.65万円以下、前年課税所得×7%以下)

所得税 20.5万円 → 0円(40万円 - 20.5万円 = 19.5万円の枠が余る)
住民税 30.3万円 → 16.65万円(19.5万円 - 13.65万円 = 5.85万円の枠が余る

複雑なポイントその3.住宅ローン残高は毎年少なくなっていく</3>

住宅ローン控除(住宅ローン減税)は

「控除額(減税額) = 住宅ローンの年末残高 × 控除率:1.0%」が10年続く

ものです。

住宅ローンの年末残高というのは、返済していけば必ず減っていくものです。

計算例:4200万円の住宅ローンを金利1.0%、返済期間35年で返済した場合

住宅ローン返済年末残高控除率控除額
1年目39,975,225円1.0%399,752円
2年目38,947,556円1.0%389,476円
3年目37,909,563円1.0%379,096円
4年目36,861,142円1.0%368,611円
5年目35,802,189円1.0%358,022円
6年目34,732,597円1.0%347,326円
7年目33,652,260円1.0%336,523円
8年目32,561,071円1.0%325,611円
9年目31,458,919円1.0%314,589円
10年目30,345,695円1.0%303,457円
年々住宅ローン残高が減るにつれて、住宅ローン控除(住宅ローン減税)の控除額も下がっていくのです。

まとめ

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の計算の仕組みは

  1. 控除額(減税額) = 住宅ローンの年末残高 × 控除率:1.0%
  2. 所得税と住民税から、控除額(減税額)分、減税される
  3. この控除(減税)が10年間継続する

というシンプルな仕組みですが・・・

  1. ポイントその1.控除額に上限がある
  2. ポイントその2.所得税と住民税から控除されるのにも、限界がある
  3. ポイントその3.住宅ローン残高は毎年少なくなっていく

ため、複雑な計算方法が必要になってくるのです。

住宅ローン控除(住宅ローン減税)のイメージ図

住宅ローン控除(住宅ローン減税)のイメージ図

住宅ローン控除(住宅ローン減税)のシミュレーション例

住宅ローン控除(住宅ローン減税)のシミュレーション例

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の簡単なシミュレーション方法

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の簡単なシミュレーション方法

手順その1.シミュレーションページに行く

手順その2.住宅ローンの条件を入力する

借り入れ条件を入力します。

手順その2.住宅ローンの条件を入力する

今回の入力条件

  • 借入額:4500万円
  • 返済期間:35年
  • 返済方法:元利均等返済
  • ボーナス返済:0円
  • 住宅ローン借入開始年月:2018年8月

金利を入力します。

手順その2.住宅ローンの条件を入力する

今回の入力条件

  • 金利:1.0%
  • 変動なし

住宅ローン控除居住年度を入力します。※「いつ入居しはじめたか?」です。

手順その2.住宅ローンの条件を入力する

「シミュレーション実行」ボタンを押します。

手順その2.住宅ローンの条件を入力する

手順その3.10年間の住宅ローン控除額を確認する

住宅ローン返済シミュレーション結果には「住宅ローン控除額」が表示されます。

手順その3.10年間の住宅ローン控除額を確認する
元金残高最大控除・減税額
2018年44,551,611400,000
2019年43,467,827400,000
2020年42,373,156400,000
2021年41,267,486400,000
2022年40,150,709400,000
2023年39,022,712390,227
2024年37,883,385378,833
2025年36,732,613367,326
2026年35,570,279355,702
2027年34,396,268343,962

合計:3,836,050円

手順その4.自分の「所得税」「住民税」を確認する

「所得税」の確認方法

会社員の方

「源泉徴収票」で確認できます。

会社員の方
「8」番の「源泉徴収税額」 = 所得税額

になります。

個人事業主や会社役員、2カ所以上の収入がある方

「確定申告書」で確認できます。

個人事業主や会社役員、2カ所以上の収入がある方
「47」番の「収める税金」 = 所得税額

になります。

「住民税」の確認方法

住民税 = 課税所得 × 10%

になります。

会社員の方

「源泉徴収票」で確認できます。

会社員の方

課税所得は、「6」番の「給与所得控除後の金額」から「7」番の「所得控除の額の合計」を引いたものです。

これに10%を掛ければ住民税額です。

個人事業主や会社役員、2カ所以上の収入がある方

「確定申告書」で確認できます。

個人事業主や会社役員、2カ所以上の収入がある方

「26」番の「課税される所得金額」が課税所得です。

これに10%を掛ければ住民税額です。

手順その5.上限を考慮して、自分が使える住宅ローン控除額を計算する

実際の住宅ローン控除額 = 住宅ローン控除額 - 所得税額 - 住民税の控除上限(「13.65万円」or「前年課税所得×7%」のうち小さい方の金額)

で計算できます。

teacher

前述の方法で計算できるのは、「源泉徴収票」「確定申告書」の年収での計算になるので、将来の住宅ローン控除額が正確にわかるわけではありません。

ただし、大きな変動がない限り、「×10」をすれば、だいたいの「実際の住宅ローン控除額」が計算できるはずです。

将来の年収を予想できる方はいませんので、だいたいで予測する方法しかないのです。

まとめ

住宅ローン控除(住宅ローン減税)の計算方法は

  1. 控除額(減税額) = 住宅ローンの年末残高 × 控除率:1.0%
  2. 所得税と住民税から、控除額(減税額)分、減税される
  3. この控除(減税)が10年間継続する

という簡単な計算になります。

ただし、

  1. ポイントその1.控除額に上限がある
  2. ポイントその2.所得税と住民税から控除されるのにも、限界がある
  3. ポイントその3.住宅ローン残高は毎年少なくなっていく

という複雑な上限設定があるので、ここを考慮する必要があります。

住宅ローンの年末残高を計算するのは、大変ですのでシミュレーションツールを利用すると良いでしょう。

シミュレーションを利用した住宅ローン控除額(住宅ローン減税額)の計算方法は

  1. 手順その1.シミュレーションページに行く
  2. 手順その2.住宅ローンの条件を入力する
  3. 手順その3.10年間の住宅ローン控除額を確認する
  4. 手順その4.自分の「所得税」「住民税」を確認する
  5. 手順その5.上限を考慮して、自分が使える住宅ローン控除額を計算する

という手順で計算が可能です。

teacher
将来の年収がわからない以上、1円単位で正確な「住宅ローン控除額(住宅ローン減税額)」を計算することは、誰にもできないので、「前年度実績 × 10」でおおよその「住宅ローン控除額(住宅ローン減税額)」を予想するものと考えましょう。