筆者がFP(ファイナンシャル・プランナー)として住宅ローンの相談を受けているとこの質問が一番聞かれることと言っても過言ではありません。この疑問への回答として、FP(ファイナンシャル・プランナー)が自信を持っておすすめする住宅ローンをランキング形式で紹介します。
- 住宅ローンの「金利タイプ」によって、おすすめできる住宅ローンは変わってくるため、「金利タイプ」ごとにおすすめの住宅ローンを紹介します。
- 住宅ローンの金利は常に更新されるため、常に最新情報にランキングを更新しています。
いきなり、住宅ローンランキングの結果を見たい方は
ランキングを見る前に
住宅ローンランキングを見る前に決めておかなければならないものが
「どの金利タイプを選ぶのか?」
です。
住宅ローンには、大きく分けて
という3つの金利タイプがあります。
違う金利タイプ同士で比較しても、ベースの金利やメリットデメリットが変わってしまうため、意味がないのです。
今回のランキングでは
- 変動金利
- 当初10年固定金利(※当初固定金利で最も代表的なもの)
- 全期間固定金利(※フラット35含む)
の3つのタイプに分けてランキングを作成しています。
まずは金利タイプを選択してから、FPの私が絶対におすすめしたい住宅ローンをチェックしましょう。
住宅ローン金利タイプのメリットデメリット比較
金利タイプ | 変動金利 | 当初固定金利/一定期間固定金利 | 全期間固定金利 |
---|---|---|---|
金利タイプの解説 | 調達金利(無担保コールレート・政策金利)の変動に合わせて、住宅ローンの金利も変動する金利タイプ | 借り入れから一定期間は同じ金利が適用される金利タイプ。当初期間終了後は、新たに変動金利や固定金利など金利タイプを選択できる | 借り入れから完済までずっと同じ金利が適用される金利タイプ |
メリット | ・他の金利タイプよりもベースの金利が低金利 | ・当初期間の金利は低金利 | ・借入から完済まで金利はずっと同じ ・返済額がずっと一定なので返済計画が立てやすい |
デメリット | ・返済途中に金利が上昇すると返済額・利息が上昇するリスクがある ・返済額が金利動向で変動してしまうので返済計画が立てにくい |
・当初期間終了後は金利が上昇する設計のものが多い ・当初期間終了後に変動金利を選べば金利上昇リスクが発生する |
・他の金利タイプよりもベースの金利が高金利 ・積極的に販売している銀行が少ない |
金利上昇リスク | あり | あり | なし |
ベースの金利 | 低金利 | 当初期間は低金利 当初期間終了後は高金利 |
高金利 |
主力商品として販売している銀行 | ネット銀行 流通系銀行 |
大手都市銀行(メガバンク) 地方銀行 |
フラット35 → 各銀行が販売 |
注意事項 | ・金利が上昇しても、返済額の上昇率は5年で1.25倍に制限される ・金利は半年ごとに見直される |
・当初固定タイプは当初期間終了後に金利の引き下げ幅が小さくなる(金利が上昇する) ・全期間固定タイプは金利の引き下げ幅は完済まで一定だが金利のベースは高い |
・フラット35は販売を銀行に委託しているため、どこの銀行でもフラット35を利用することができる。 ・民間の金融機関は積極的に全期間固定金利を販売していない。 |
今と同じ低金利状態が続く | ○ | △ | × |
今よりも少し上昇する | ○ | ○ | △ |
今よりも大きく上昇する | × | × | ○ |
ちなみに
という質問にはこう回答します。
FPの私が絶対におすすめしたい住宅ローンの「金利タイプ」ランキングは
1位:全期間固定金利
2位:変動金利
3位:当初10年固定金利
です。
1番に「全期間固定金利」をおすすめする理由
2023年時点の金利を見ると
というのが現状です。
この大きな要因となっているのが日銀の展開している「金融政策」です。
年80兆円規模の国債買い入れ
国債は買い手が増えると金利が下がる仕組みであり、国債金利が下がると住宅ローン金利も低下する
マイナス金利の導入
民間銀行が日銀に預金するとマイナス金利で利息が取られるので、積極的に担保がある住宅ローンで融資をする圧力がかかる。住宅ローンの金利競争が激化して、結果として住宅ローン金利も低下する
結局、作られた低金利ですから
- 国債を買い切ってしまったら、政策は止めざるを得ない
- マイナス金利によって銀行の経営が悪化しすぎれば、政策は止めざるを得ない
- 景気が向上したら、金融政策は停止して、金融正常化をしなければならない
- 政権が変わったら、、政策が変わる可能性がある
- 日銀総裁が変わったら、、政策が変わる可能性がある・・・
どれも「確実」というものではありませんが、
のです。
「金融政策が止まる」「金融政策が弱まる」形になれば、住宅ローン金利は上昇します。
だからこそ、低金利の今のうちに「全期間固定金利を選ぶ」ことをおすすめしているのです。
今後の住宅ローン金利予想はこちらを参考にしてください。
現在の住宅ローン金利推移はこちらを参考にしてください。
2番目に「変動金利」をおすすめする理由
と思う方も多いかと思いますが、実際はそうではありません。
当初固定金利というのは
- 当初固定期間:金利の引き下げ幅が大きい(≒低金利)
- 当初固定金利終了後:金利の引き下げ幅が小さい(≒高金利)
という設計の住宅ローンがほとんどです。
選ぶ住宅ローンによっては
どんな形で金利が上昇したとしても、「変動金利」の方が総返済額が安くなる
= 「変動金利」の方が「当初10年固定金利」よりも金利上昇リスクが少ない
ということになってしまうのです。
詳しくは下記ページで解説しています。
そもそもの金利も「当初10年固定金利」より「変動金利」の方が低金利であり、金利上昇リスクも低いのですから
金利が上昇する可能性が高い今おすすめできるのは
「当初10年固定金利」より「変動金利」
なのです。
FPの私が絶対におすすめしたい住宅ローンランキング
FPの私が絶対におすすめしたいの住宅ローン「全期間固定金利」ランキング
ランキングの解説
全期間固定金利で住宅ローンを比較検討する際にポイントになるのは
- 金利が低金利であること
- フラット35か?民間銀行の住宅ローンか?
- フラット35の場合、「フラット35S」が使えるかどうか?
- フラット35の場合、低金利の「フラット35保証型」が使えるかどうか?
- 「保障」の有無
の5点です。
1.金利が低金利であること
全期間固定金利というのは
借入から完済まで金利が一定
という金利プランですので
と考えてほぼ間違えありません。
保証料も含めた実質金利が低金利の住宅ローンが一番お得な住宅ローンになるのです。
2.フラット35か?民間銀行の住宅ローンか?
全期間固定金利の大きな選択肢として
住宅金融支援機構という独立行政法人が提供している「フラット35」という商品があります。
「フラット35」の特徴は
- 全国の銀行が代理店となって販売している
- どの銀行のフラット35を選んでも金利は同じ
- フラット35の提供している銀行によって事務手数料・保証料は異なる
- 団信を外すこともできる
- フラット35を利用するためには購入する物件がフラット35の適用基準・技術基準を満たしている必要がある
というものです。
ここからわかることは
ということです。
また、団信は「金利+0.2%」に設定されているので
- 団信を外す → フラット35の方が民間銀行の住宅ローンよりも低金利になる
- 団信を付ける → 民間銀行の住宅ローンとほとんど変わらない金利になる
という特徴があります。
おすすめのフラット35はこちら
3.フラット35の場合、「フラット35S」が使えるかどうか?
「フラット35S」とは
を言います。
通常のフラット35の金利がベースですが、当初5年間、当初10年間は金利が優遇されるのです。当初固定金利と違うのは、当初期間終了後も、固定金利が継続するという点です。
「フラット35S」が使える物件というのは限られてしまいますが、使えるのであれば使った方がお得です。
4.フラット35の場合、低金利の「フラット35保証型」が使えるかどうか?
フラット35には「買取型」と「保証型」という2つのタイプがあります。
- 「買取型」:住宅ローンの提供主体は、住宅金融支援機構になるため金利が一律
- 「保証型」:住宅ローンの提供主体は、銀行になるため、銀行によって金利が異なる(住宅金融支援機構は保証会社の役割になる)
多くの銀行や金融機関が提供しているのは「買取型」のフラット35ですが、一部の銀行は「保証型」のフラット35を提供しています。
「保証型」のフラット35は、銀行が自由にフラット35の金利を決められるため、「買取型」のフラット35よりも低金利に設定されることが多いのです。
ただし、低金利の「保証型」のフラット35は、利用条件(自己資金の比率など)が「買取型」のフラット35よりも厳しくなっていることが多いので注意が必要です。
フラット35保証型はこちら
5.保障の有無
- フラット35:団信を付けるか付けないか?選択可能
- 民間銀行の住宅ローン:団信無料付帯
- 一部の民間銀行の住宅ローン:疾病保障、がん保障、介護保障などが団信にプラスして無料付帯
となっています。
全期間固定金利を選ぶ方の場合は、借り入れ中に借り換えをするケースは少ないため、新規借り入れ時の住宅ローンが完済まで付き合う住宅ローンとなります。
となると、今は必要性を感じないとしても、将来的に「疾病保障、がん保障、介護保障のある住宅ローンにしておけばよかった。」と思う可能性も高いのです。
住宅ローン「全期間固定金利」ランキング
1位:住信SBIネット銀行
おすすめの理由
住信SBIネット銀行のフラット35は、保証料無料で、事務手数料が「借入額 × 1.1%(税込)」と格安の事務手数料設定となっています。病気やケガで働けなくなったら毎月の住宅ローン返済が免除される、全疾病保障があり、12カ月継続して働けなくなったら住宅ローン残高が0円になる「疾病保障」が「借入金額の0.5%を事務取扱手数料に上乗せ」という格安で付帯することができます。
また、通常のフラット35よりも、低金利になる「フラット35保証型」も提供されているため、コスト負担を抑えながらフラット35を利用することができます。
病気になるリスクも回避したい方で、かつ低金利の「フラット35」を選ぶ方におすすめの住宅ローンとなっています。
住信SBIネット銀行住宅ローン/フラット35の概要
住信SBIネット銀行は三井住友信託銀行とSBIホールディングスが共同で出資するネット銀行です。元々ソフトバンクグループの金融関連企業だったSBIホールディングスのネット銀行としての強みと、三井住友信託銀行のリアルな信託銀行としての銀行サービスの強みを併せ持つ銀行として、革新的な銀行サービスを提供している銀行です。
住信SBIネット銀行住宅ローン/フラット35は、住信SBIネット銀行の提供するフラット35の住宅ローンサービスです。住信SBIネット銀行では、フラット35(買取型)とフラット35(保証型)の2つのフラット35商品を提供しています。
住信SBIネット銀行のフラット35(買取型)の特徴は「フラット35の中で最低水準の低金利」「事務手数料が借入額の1.1%(税込)と安い(借り換え時は0.99%(税込))」「全疾病保障が事務手数料借入額0.5%の上乗せで入れる」「頭金なしでも、低金利のフラット35が利用できるプランあり」「保証料無料の事務手数料型」「来店せずにお手続き完了」という点が挙げられます。
住信SBIネット銀行のフラット35(保証型)の特徴は「頭金1割以上の方が利用できる」「フラット35(買取型)よりも低金利」「事務手数料が借入額の2.2%(税込)と高い」「全疾病保障無料付帯」「団信無料付帯」「来店せずにお手続き完了」という点が挙げられます。
とくにおすすめなのは、低金利で、団信・全疾病保障無料付帯のフラット35(保証型)です。フラット35(保証型)であれば、団信などの費用負担なしで、通常のフラット35(買取型)よりも低金利で全期間固定金利の住宅ローンを借りられるのです。その代わり、自己資金の条件がフラット35よりも引きあがりますが、十分にメリットがあるフラット35と言えます。
フラット35(買取型)は、頭金が1割未満でも利用できますが、「頭金が1割以上あるかないか?」で利用できる金利プランが変わってしまい、頭金1割未満だとかなり金利が高くなってしまいます。この頭金1割分を住信SBIネット銀行が融資してくれるスタイルの「ミスターパッケージローン」を利用すれば、頭金が1割未満でも低金利のフラット35が利用できるメリットがあります。
また、住信SBIネット銀行の通常の住宅ローンの特徴は全疾病保障が無料付帯ですが、フラット35買取型)でも借入額の0.5%の事務手数料の上乗せで全疾病保障を付帯することができます。さらに注目すべき点として、一般的に有料の疾病保障は「金利+0.2%~0.3%」が相場ですが「事務手数料+0.5%」の上乗せで付帯できるため、断然負担額は安いのです。
フラット35を検討していて、格安で全疾病保障も付帯したいという方におすすめの住宅ローンとなっています。
住信SBIネット銀行住宅ローン/フラット35キャンペーン
注目金利
住宅ローン名 | 金利タイプ | 借入期間 | 実質金利(年率) 保証料/優遇込み | 当初期間終了後 変動金利 | 優遇・備考 | 事務手数料(税込) ※%は借入額に対しての割合 | 保証料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
フラット35(買取型)(融資額90%以下/団信なし) | 全期間固定金利 | (21~35年) | 1.620% | 1.620% | 借り換えで事務手数料0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35(買取型)(融資額90%超/団信なし) | 全期間固定金利 | (15~20年) | 1.340% | 1.340% | 借り換えで事務手数料0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35s(買取型)(融資額90%以下/団信なし):21年以上~35年以下 | 当初固定金利 | (10年) | 1.120% | 1.620% | 借り換えで事務手数料0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35s(保証型)(融資額80%以下/団信あり) | 当初固定金利 | (5年) | 1.750% | 1.810% | - | 2.20% | 無料 |
フラット35s(保証型)(融資額80%以下/団信あり) | 当初固定金利 | (10年) | 1.750% | 1.810% | - | 2.20% | 無料 |
フラット35(保証型)(借り換え/団信あり) | 全期間固定金利 | (15~35年) | 1.810% | 1.810% | - | 2.20% | 無料 |
2位:ARUHI
おすすめの理由
ARUHIは、フラット35専門の住宅ローン会社です。おすすめのポイントは、「ARUHI スーパーフラット」という自己資金を用意できる方の場合は、通常のフラット35よりも低金利で借り入れができる「保証型」のプランがあるからです。自己資金を準備できる方におすすめのフラット35となっています。
ARUHI住宅ローン/フラット35の概要
ARUHIは住宅ローン専門の金融機関アルヒ株式会社が提供している住宅ローンです。SBIモーゲージが社名変更したのがアルヒ株式会社でフラット35の取り扱いシェアでは13年連続シェアNo.1を記録しています。販売商品は「フラット35」が主力と考えて良いでしょう。
ARUHIの住宅ローンの特徴は「フラット35の中で最低水準の低金利」「事前審査、最短即日。本審査最短3営業日という審査スピード」「全国100か所を超える店舗で相談可能」「頭金なしでも、低金利のフラット35が利用できるプランあり」「保証料無料の事務手数料型」という点が挙げられます。
フラット35を選ぶときの最有力候補と考えて良いでしょう。フラット35はどの金融機関から申込んでも、金利はどこも最低水準の金利ですのでとくに違いがありませんが、事前審査、最短即日。本審査最短3営業日という審査スピードは非常に魅力的と考えて良いでしょう。融資までの期間も短くなります。
また、フラット35は「頭金が1割以上あるかないか?」で利用できる金利プランが変わってしまい、頭金1割未満だとかなり金利が高くなってしまうのですが、この頭金1割分をARUHIが融資してくれるスタイルの「ARUHIフラットα」を利用すれば、頭金が1割未満でも低金利のフラット35が利用できるメリットがあります。
また、店舗も全国に100か所以上あるので相談しながらフラット35を検討することが可能です。新規借り入れはもちろんのこと、借り換えでも重宝する店舗相談と言えます。
デメリットは「商品はフラット35のみ」「ノンバンク」「事務手数料が借入額の2.2%(税込)と平均的な設定」と言うことです。ノンバンクですが、フラット35のシェア1位という実績は十分に信頼できるものですので、フラット35を検討するのであればおすすめできる住宅ローンと言えます。
ARUHI住宅ローン/フラット35キャンペーン
注目金利
住宅ローン名 | 金利タイプ | 借入期間 | 実質金利(年率) 保証料/優遇込み | 当初期間終了後 変動金利 | 優遇・備考 | 事務手数料(税込) ※%は借入額に対しての割合 | 保証料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
フラット35(融資額90%以下/団信なし) | 全期間固定金利 | (21~35年) | 1.620% | 1.620% | WEB申込で事務手数料1.10% | 1.10% | 無料 |
フラット35(融資額90%超/団信なし) | 全期間固定金利 | (15~20年) | 1.340% | 1.340% | WEB申込で事務手数料1.10% | 1.10% | 無料 |
フラット35s(融資額90%以下/団信なし):15年以上~20年以下 | 当初固定金利 | (5年) | 0.730% | 1.230% | WEB申込で事務手数料1.10% | 1.10% | 無料 |
フラット35s(融資額90%以下/団信なし):21年以上~35年以下 | 当初固定金利 | (10年) | 1.120% | 1.620% | WEB申込で事務手数料1.10% | 1.10% | 無料 |
ARUHIスーパーフラット7(融資額70%以下/団信あり) | 全期間固定金利 | (15~35年) | 1.670% | 1.670% | 借り換えで事務手数料1.10% | 2.20% | 無料 |
ARUHIスーパーフラット7(融資額70%以下/団信なし) | 全期間固定金利 | (15~35年) | 1.390% | 1.390% | 借り換えで事務手数料1.10% | 2.20% | 無料 |
ARUHIスーパーフラット7s(融資額70%以下/団信あり) | 当初固定金利 | (5年) | 1.420% | 1.670% | 借り換えで事務手数料1.10% | 2.20% | 無料 |
ARUHIスーパーフラット借り換え(団信あり) | 全期間固定金利 | (15~35年) | 1.770% | 1.770% | 借り換えで事務手数料1.10% | 2.20% | 無料 |
ARUHIスーパーフラット借り換え(団信なし) | 全期間固定金利 | (15~35年) | 1.490% | 1.490% | 借り換えで事務手数料1.10% | 2.20% | 無料 |
3位:楽天銀行
おすすめの理由
楽天銀行のフラット35は、保証料無料で、事務手数料が楽天銀行口座を返済口座に設定すれば「借入額 × 1.1%(税込)」で借りることができます。通常のネット銀行のフラット35では「借入額 × 2.2%(税込)」がベースですので、事務手数料が半分で済むのです。「フラット35」「フラット35S」を選ぶのにおすすめの住宅ローンとなっています。
楽天銀行住宅ローン/フラット35の概要
楽天銀行は楽天株式会社の子会社であり、楽天グループのネット銀行です。楽天銀行は自社の住宅ローンも提供するようになったのですが、それ以前は「フラット35」のみを取り扱っていたため、現在も「フラット35」をメインの住宅ローン商品として提供しています。楽天銀行住宅ローン/フラット35は、楽天銀行の提供するフラット35の住宅ローンサービスです。
楽天銀行の住宅ローンの特徴は「フラット35の中で最低水準の低金利」「楽天銀行口座を返済口座にすると事務手数料が借入額の1.1%(税込)と格安」「頭金なしでも、低金利のフラット35が利用できるプランあり」「保証料無料の事務手数料型」「来店せずにお手続き完了」という点が挙げられます。
とくに注目したいのは事務手数料です。フラット35の金利は住宅金融公庫側が最低金利を設定するので、大手銀行はほぼ同じ金利になってしまいます。そこで違いが出てくるのは事務手数料なのです。楽天銀行の事務手数料は基本が借入額の1.43%(税込)で、楽天銀行口座を返済口座にすると借入額の1.1%(税込)、借り換えの場合0.99%(税込)になります。返済口座を楽天銀行口座にすること自体はとくに難しいことではありませんので、借入額の1.1%(税込)が適用されると考えて良いでしょう。他のネット銀行のフラット35は軒並み借入額の2.2%(税込)が相場ですので、半額でフラット35が利用できるメリットがあります。
また、フラット35は「頭金が1割以上あるかないか?」で利用できる金利プランが変わってしまい、頭金1割未満だとかなり金利が高くなってしまうのですが、この頭金1割分を楽天銀行が融資してくれるスタイルの「固定と変動」を利用すれば、頭金が1割未満でも低金利のフラット35が利用できるメリットがあります。
さらに、注文住宅で発生する、建物竣工前に必要な土地取得資金、着工金、中間金を融資してくれるつなぎローンも用意されています。
フラット35を検討していて、事務手数料も一番安いフラット35にしたいという方におすすめの住宅ローンとなっています。
楽天銀行住宅ローン/フラット35キャンペーン
注目金利
住宅ローン名 | 金利タイプ | 借入期間 | 実質金利(年率) 保証料/優遇込み | 当初期間終了後 変動金利 | 優遇・備考 | 事務手数料(税込) ※%は借入額に対しての割合 | 保証料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
フラット35(融資額90%以下/団信なし) | 全期間固定金利 | (21~35年) | 1.620% | 1.620% | 楽天銀行を返済口座に設定で事務手数料1.10%、借り換えで0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35(融資額90%超/団信なし) | 全期間固定金利 | (15~20年) | 1.340% | 1.340% | 楽天銀行を返済口座に設定で事務手数料1.10%、借り換えで0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35s(融資額90%以下/団信なし):15年以上~20年以下 | 当初固定金利 | (5年) | 0.730% | 1.230% | 楽天銀行を返済口座に設定で事務手数料1.10%、借り換えで0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35s(融資額90%以下/団信なし):21年以上~35年以下 | 当初固定金利 | (10年) | 1.120% | 1.620% | 楽天銀行を返済口座に設定で事務手数料1.10%、借り換えで0.99% | 1.10% | 無料 |
フラット35(融資額90%以下/団信あり) | 全期間固定金利 | (15~20年) | 1.430% | 1.430% | 楽天銀行を返済口座に設定で事務手数料1.10%、借り換えで0.99% | 1.10% | 無料 |
4位:ソニー銀行
おすすめの理由
民間銀行の住宅ローンの中では、全期間固定金利の金利が低金利に設定されている銀行です。また、全期間固定金利の金利が低金利な「住宅ローン」プランの場合、事務手数料も4.4万円(税込)と安く、保証料も無料ですので、お得です。
民間銀行の住宅ローンを検討している方におすすめの住宅ローンとなっています。
ソニー銀行住宅ローンの概要
ソニー銀行はソニー、三井住友銀行などの出資によって設立された「新たな形態の銀行」に位置付けられる銀行で、ソニーフィナンシャルホールディングス傘下のネット銀行です。ネット銀行としてははじめて住宅ローンサービスを提供したパイオニアであり、保証料無料、来店不要などのネット銀行の住宅ローンのモデルはソニー銀行が開発したものです。
ソニー銀行の住宅ローンの特徴は「変動金利が業界トップクラスの低金利」「半月前に金利発表」「がん50%保障特約付団信無料付帯」「変動金利から固定金利、固定金利から変動金利への切り替えがいつでも可能」「固定期間終了後に変動金利を選んでも金利上昇はない」「自己資金1割以上で金利優遇」「事務手数料44,000円(税込)のプランがある」という点が挙げられます。
変動金利が低金利というのは、もちろん重要なポイントですが、固定金利を選んでも、固定期間終了後はその時点の変動金利が自動的に適用されるので、他のネット銀行の当初固定金利のように当初期間終了後の金利上昇を気にする必要がないという大きなメリットがあります。
また、変動金利、固定金利の切り替えがいつでも何度でも可能で、半月前に金利発表があるため、その金利を見て、金利タイプを変更することも可能になっています。
さらにソニー銀行では「AIによる自動審査」を導入しています。審査担当者の判断に近い精度の自動審査で通常2~6日程度かかっていた仮審査結果が最短60分で回答できるため、住宅ローン利用者にとっても、融資実行までの期間が短縮できるメリットがあります。
金利が低金利で、当初期間終了後の金利上昇の心配がない、半月前に金利発表など金利面でのサービスが充実している半面、付加価値サービスやキャンペーンには積極的ではないので、純粋に金利面のメリットを感じる方におすすめの住宅ローンとなっています。
ソニー銀行住宅ローンキャンペーン
注目金利
住宅ローン名 | 金利タイプ | 借入期間 | 実質金利(年率) 保証料/優遇込み | 当初期間終了後 変動金利 | 優遇・備考 | 事務手数料(税込) ※%は借入額に対しての割合 | 保証料 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
変動セレクト住宅ローン | 変動金利(新規) | (-) | 0.597% | 0.597% | 固定と変動を何度でも切り替え可能 | 2.20% | 無料 |
変動セレクト住宅ローン | 全期間固定金利(借り換え) | (2年) | 1.366% | 0.597% | 固定と変動を何度でも切り替え可能 | 2.20% | 無料 |
住宅ローン | 全期間固定金利(新規) | (15年) | 1.973% | 0.957% | 固定と変動を何度でも切り替え可能 | 44,000 | 無料 |
住宅ローン | 全期間固定金利(借り換え) | (15年) | 1.973% | 0.957% | 固定と変動を何度でも切り替え可能 | 44,000 | 無料 |
5位:りそな銀行
おすすめの理由
都市銀行の中では、みずほ銀行に次いで全期間固定金利の金利が低金利に設定されている銀行と言えます。都市銀行ですので、保証料が「金利+0.2%」になってしまいますが、保証料分を加味しても、十分に低金利に設定されている住宅ローンです。
りそな銀行住宅ローンの概要
りそな銀行はりそなホールディングス傘下の100%子会社で、3大メガバンクの次に位置する都市銀行です。メガバンクと比較するとリテール部門(個人向け)のサービスに力を入れている銀行です。
りそな銀行の住宅ローンの特徴は「都市銀行の信頼性」「全国展開しており店舗での相談が可能」「当初10年固定金利が低金利」「全期間固定金利が低金利」「WEB申込専用の低金利借り換えプランがある」「火災保険最大20%割」「女性向け住宅ローン」「諸費用ローン」「住宅ローンプランが豊富」などが挙げられます。
ベースとして、当初10年固定金利と全期間固定金利が低金利の設定となっています。また、WEB申込専用の低金利借り換えプラン「りそな借りかえローン(WEB申込限定プラン)」では、事務手数料が「借入額の2.2%(税込)+3.3万円(税込)」とネット銀行の住宅ローンに近い設定となっていて、保証料は不要です。その他の住宅ローンでは保証料は金利+0.2%が必要ですので、混同しないように注意しましょう。
また、大きな特徴として「住宅ローンプランが豊富」なこともメリットになっています。「親子二世代の住宅ローン」「フラット35」「住み替えローン」「建て替えローン」「女性向け住宅ローン」「諸費用ローン」「ミックスローン」「省エネ対策をしている住宅向け住宅ローン」「太陽光発電システム付の住宅向け日照補償付住宅ローン」・・・とかなり幅広いラインナップとなっています。諸費用が支払えない方や太陽光発電システム付の住宅を購入したい方など目的に応じた住宅ローン選びが可能です。
デメリットとしては、「りそな借りかえローン(WEB申込限定プラン)」以外は都市銀行の諸費用設計「保証料:金利+0.2%」ですので、ネット銀行と比較すると金利が高く、比較的低金利に設定されている全期間固定金利も、フラット35には勝てないという状況があります。
ネット銀行と闘えるレベルの低金利は「りそな借りかえローン(WEB申込限定プラン)」に限られてしまうというのが大きなデメリットと言えます。
借り換えを検討しているが、ネット銀行ではなく、信頼性の高い都市銀行で借りたいという方におすすめの住宅ローンとなっています。