ペアローンの返済シミュレーション結果比較。住宅ローン控除のメリットも踏まえて比較

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「ペアローンを組むと、どれだけお得になるの?」
「ペアローンを組んだときに、返済負担はどうなるの?」
「ペアローンを組むのと、連帯保証、連帯債務を選ぶと返済負担はどう違うの?」
「ペアローンを組むと、住宅ローン控除の分、お得になるの?」

ペアローンを借りる場合に返済額はどうなるのでしょうか?今回は、気になるペアローン利用時の返済シミュレーションを状況別に比較してみました。

ペアローンの仕組み

ペアローンの仕組み

ペアローンの仕組みをおさらいすると

ペアローンとは、同一物件に対して複数の債務者(借りる人)がそれぞれローン契約を行い、お互いに連帯保証人になる借入方法のこと

基本は、夫婦で利用するものですので

ペアローンとは、同じ物件を「夫」「妻」のそれぞれが住宅ローンを契約すること

を言います。

夫婦それぞれが、住宅ローン契約をするため

  • 住宅ローンの諸経費が2倍になるデメリット
  • 住宅ローン控除(住宅ローン減税)が夫婦ともに利用できるメリット

があるのです。

ペアローンの返済シミュレーション

下記、返済シミュレーションツールをもとに計算しています。

返済額試算・住宅ローン減税額試算

所得税・住民税試算

ペアローン利用時

試算条件
  • 新築物件:6,000万円
  • 夫の収入:700万円(4,200万円の借入:年収倍率6倍)
  • 妻の収入:300万円(1,800万円の借入:年収倍率6倍)
  • 所得税に関する控除は基礎控除、扶養控除のみと仮定
  • 金利:0.5%(変動金利)
  • 事務手数料:借入額の2.0%(税別)
  • 借入期間:35年
  • 印紙代:有料の住宅ローン
  • 司法書士報酬:8万円(税別)
  • 抵当権設定費用(登録免許税):抵当権設定額(借入額)の0.15%
夫の借入計算
返済シミュレーション金額
元金42,000,000円
利息3,790,650円
総返済額45,790,650円
毎月の返済額109,026円
諸費用金額
事務手数料924,000円
印紙代20,000円
司法書士報酬88,000円
登録免許税63,000円
合計1,095,000円

住宅ローン減税

  • 所得税及び復興税の合計:527,300円
  • 住民税の額:479,500円

住宅ローン減税額

  • 最大控除額 < 所得税 + 住民税控除対象(13.65万円) → 全額控除可能
元金残高最大控除・減税額
2020年40,899,173400,000
2021年39,792,829397,928
2022年38,680,941386,809
2023年37,563,482375,634
2024年36,440,420364,404
2025年35,311,733353,117
2026年34,177,388341,773
2027年33,037,359330,373
2028年31,891,616318,916
2029年30,740,131307,401
2030年29,582,870295,828
2031年28,419,809284,198
2032年27,250,920272,509
合計4,428,890
  • 住宅ローン減税額:4,428,890円
妻の借入計算
返済シミュレーション金額
元金18,000,000円
利息1,624,438円
総返済額19,624,438円
毎月の返済額46,725円
諸費用金額
事務手数料396,000円
印紙代20,000円
司法書士報酬88,000円
登録免許税27,000円
合計531,000円

住宅ローン減税

  • 所得税及び復興税の合計:78,600円
  • 住民税の額:161,500円

住宅ローン減税額

  • 最大控除額 < 所得税 + 住民税控除対象(13.65万円) → 全額控除可能
元金残高最大控除・減税額
2020年17,528,214175,282
2021年17,054,063170,540
2022年16,577,536165,775
2023年16,098,622160,986
2024年15,617,307156,173
2025年15,133,580151,335
2026年14,647,428146,474
2027年14,158,842141,588
2028年13,667,808136,678
2029年13,174,310131,743
2030年12,678,340126,783
2031年12,179,884121,798
2032年11,678,930116,789
合計1,901,944
  • 住宅ローン減税額:1,901,944円
合算
返済シミュレーション合計
元金42,000,000円18,000,000円60,000,000円
利息3,790,650円1,624,438円5,415,088円
総返済額45,790,650円19,624,438円65,415,088円
毎月の返済額109,026円46,725円155,751円
諸費用1,095,000円531,000円1,626,000円
住宅ローン減税-4,428,890円-1,901,944円-6,330,834円
総負担額42,456,760円18,253,494円60,710,254円
総負担額:60,710,254円

単独ローン:連帯保証利用時

試算条件
  • 新築物件:6,000万円
  • 夫の収入:700万円(6,000万円の借入:年収倍率8.5倍)
  • 妻の収入:300万円(連帯保証のみ)
  • 所得税に関する控除は基礎控除、扶養控除のみと仮定
  • 金利:0.5%(変動金利)
  • 事務手数料:借入額の2.0%(税別)
  • 借入期間:35年
  • 印紙代:有料の住宅ローン
  • 司法書士報酬:8万円(税別)
  • 抵当権設定費用(登録免許税):抵当権設定額(借入額)の0.15%
返済シミュレーション金額
元金60,000,000円
利息5,415,309円
総返済額65,415,309円
毎月の返済額155,751円
諸費用金額
事務手数料1,320,000円
印紙代60,000円
司法書士報酬88,000円
登録免許税90,000円
合計1,558,000円

住宅ローン減税

夫が主債務者なので夫の試算。

  • 所得税及び復興税の合計:527,300円
  • 住民税の額:479,500円

住宅ローン減税額

  • 最大控除額 > 所得税 + 住民税控除対象(13.65万円) → 全額控除可能
元金残高最大控除・減税額
2020年58,427,382400,000
2021年56,846,882400,000
2022年55,258,462400,000
2023年53,662,082400,000
2024年52,057,702400,000
2025年50,445,282400,000
2026年48,824,780400,000
2027年47,196,157400,000
2028年45,559,372400,000
2029年43,914,385400,000
2030年42,261,154400,000
2031年40,599,638400,000
2032年38,929,795389,297
合計5,189,297
  • 住宅ローン減税額:5,189,297円
返済シミュレーション合計
元金60,000,000円
利息5,415,088円
総返済額65,415,088円
毎月の返済額155,751円
諸費用1,558,000円
住宅ローン減税-5,189,297円
総負担額61,783,791円
総負担額:61,783,791円

ペアローンの返済シミュレーション結果

前述した返済シミュレーションでは

通常の住宅ローンや連帯保証・連帯債務と比較して、ペアローンにした方がお得

という結果になっています。

個別に見てみると

利息負担

→ 通常の住宅ローンでも、ペアローンでも、同じ

毎月の返済負担

→ 通常の住宅ローンでも、ペアローンでも、同じ

諸費用

→ ペアローンの場合は、2本契約が走るので「印紙代」「司法書士報酬」は2倍になる
→ 「登録免許税」は、借入額に対する割合なので、通常の住宅ローンでも、ペアローンでも、同じ

住宅ローン減税

→ ペアローンの方がお得

  • 住宅ローン減税には最大控除額という上限がある
  • 所得税や住民税(13.65万円)の範囲内でしか控除されないため、共働き世帯であれば、夫婦別にした方が控除額が大きくなる可能性が高い

という理由でペアローンの方がお得となっています。

総負担額

全体を合算すると、総負担額は、住宅ローン減税の幅にもよりますが、ペアローンの方がお得になると考えて良いでしょう。

その他考慮すべき金銭的なメリットデメリット

その他考慮すべき金銭的なメリットデメリット

控除を考慮して試算する必要がある

上記の試算は、医療費控除や社会保険料控除、生命保険料控除などを考慮していません。

控除があれば、より所得税・住民税の金額が下がるため、ペアローンの方が住宅ローン減税を効果的に利用できる分、メリットが大きくなります。

ご自身の条件で試算してみることが重要です。

印紙代:無料の住宅ローンなら、ペアローンはよりお得になる!

電子契約を採用している住宅ローンの場合は、印紙代が無料になります。

ペアローンの場合は、2倍かかってしまう印紙代が無料ですので、ペアローンを利用する場合には電子契約を採用している住宅ローンを選ぶと、よりお得になるのです。

電子契約を採用している住宅ローン

住宅ローン名金利タイプ借入期間実質金利(年率)
保証料/優遇込み
当初期間終了後
変動金利
優遇・備考事務手数料(税込)
※%は借入額に対しての割合
保証料
全期間引下げプラン変動金利(-)0.410%0.410%電子契約で印紙代不要2.20%無料
当初期間引下げプラン当初固定金利(2年)0.440%0.651%電子契約で印紙代不要2.20%無料
当初期間引下げプラン当初固定金利(15年)0.832%1.541%電子契約で印紙代不要2.20%無料

※事務手数料について
9月30日までのお借入の場合は借入金額に対して2.16%
10月1日以降のお借入の場合は借入金額に対して2.20%

住宅ローン名金利タイプ借入期間実質金利(年率)
保証料/優遇込み
当初期間終了後
変動金利
優遇・備考事務手数料(税込)
※%は借入額に対しての割合
保証料
変動セレクト住宅ローン変動金利(新規・自己資金10%以上)(-)0.457%0.457%固定と変動を何度でも切り替え可能2.20%無料
変動セレクト住宅ローン全期間固定金利(2年)0.801%0.507%固定と変動を何度でも切り替え可能2.20%無料
住宅ローン全期間固定金利(新規・自己資金10%以上)(15年)1.239%0.757%固定と変動を何度でも切り替え可能44,000無料
住宅ローン全期間固定金利(15年)1.289%0.807%固定と変動を何度でも切り替え可能44,000無料
住宅ローン名金利タイプ借入期間実質金利(年率)
保証料/優遇込み
当初期間終了後
変動金利
優遇・備考事務手数料(税込)
※%は借入額に対しての割合
保証料
フラット35(融資額90%以下/団信なし)全期間固定金利(21~35年)1.120%1.120%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
フラット35(融資額90%超/団信なし)全期間固定金利(15~20年)1.310%1.310%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
フラット35s(融資額90%以下/団信なし):15年以上~20年以下当初固定金利(5年)0.800%1.050%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
フラット35s(融資額90%以下/団信なし):21年以上~35年以下当初固定金利(10年)0.870%1.120%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
ARUHIスーパーフラット7(融資額70%以下/団信あり)全期間固定金利(15~35年)1.160%1.160%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
ARUHIスーパーフラット7(融資額70%以下/団信なし)全期間固定金利(15~35年)0.880%0.880%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
ARUHIスーパーフラット7s(融資額70%以下/団信あり)当初固定金利(5年)0.910%1.160%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
ARUHIスーパーフラット借り換え(団信あり)全期間固定金利(15~35年)1.260%1.260%借り換えで事務手数料1.10%2.20%無料
ARUHIスーパーフラット借り換え(団信なし)全期間固定金利(15~35年)0.980%0.980%借り換えで事務手数料1.10%1.10%無料

連帯債務の場合は、夫婦連生団信分コスト高になる

連帯債務を利用した場合は、団信は主債務者に付帯されるものです。夫婦ともに団信に加入したい場合には、夫婦連生団信を利用するのですが、夫婦連生団信の団信料分割高なコストが発生します。

フラット35の場合

デュエット(夫婦連生団信)とは
連帯債務者であるご夫婦2人で加入することができる制度です。ご夫婦のどちらか一方の加入者が死亡または所定の高度障害状態になられた場合には、住宅の持分や返済額等にかかわらず、残りの住宅ローンが全額弁済され、ローンの返済義務は残りません。
また、「デュエット」を利用できるご夫婦とは、戸籍上の夫婦、婚約関係、内縁関係にある方々です。
2人分の特約料は、1人加入の特約料の約1.57倍です。

※3大疾病付機構団信でのご利用はできません。また、返済途中でのデュエットへの変更はできません。

1.57倍の団信料となっています。

上記の試算通りに行かないこともある!?

上記の試算通りに行かないこともある!?

ペアローンを前提にすると借入額自体が高くなってしまう可能性がある!

上記の試算は、あくまでも

同じ金額を

  • 単独の住宅ローン・連帯保証・連帯債務)で借りた場合
  • ペアローンで借りた場合

の比較です。

しかし、

「ペアローンで借りる」ということを前提に、マイホームを探してしまうと、返済倍率引いては、借入金額に余裕があるため

woman
「もっと、都心に近い場所にしよう。」
「もっと、豪華マンションにしよう。」
「もっと、おしゃれな街に住もう。」

と、単独で住宅ローンを借りる場合に検討していた予算よりも、高額な物件に目が行ってしまいがちなのです。

そうなれば、「ペアローンの方がお得」というメリットは消し飛んでしまい、何百万も、高額な返済が必要になってしまうのです。

fp
ペアローンを利用する場合には、余裕を持った物件選びが重要になります。めいいっぱい借りるものではありません。

返済途中で共働きを解消する可能性がある

返済途中で

woman
「子供ができた。」
「会社を辞めた。」
「親の介護が必要になった。」
「病気になった。」
・・

などの理由で、共働きを解消する可能性があります。

fp
共働きだからこそ、住宅ローン控除が最大限に使えるメリットがあったのですから、この場合もペアローンによるメリットは消し飛んでしまうのです。

どちらかが死亡した場合にも、住宅ローンの債務が残ってしまう

数字上のシミュレーションには出てきませんが・・・

団信の違い

も、考慮しておく必要があります。

単独の住宅ローン・連帯保証・連帯債務の場合

→ 主債務者の死亡時に住宅ローン残高全額が保険金で支払われる
→ 残された遺族は、住宅ローンの返済負担なくなる

ペアローンの場合

→ 主債務者の死亡時に主債務者の住宅ローン残高全額が保険金で支払われる
→ 残された遺族は、ご自分の契約している住宅ローンの返済は残る

という違いがあります。

主債務者(世帯主)が死亡した場合には、遺族に住宅ローンが残るかどうか?は大きな問題ですが、ペアローンの場合は、少なからず、住宅ローンの返済が残ってしまう金銭的なデメリットがあるのです。

まとめ

単独の住宅ローン・連帯保証・連帯債務と、ペアローンの返済負担をシミュレーションしてみると、おおむね住宅ローン控除が最大限使えるという理由で

  • ペアローンの方が負担額が少ない、お得

という結果になります。

ただし、ペアローンには

  • 途中で共働きができなくなるリスクがある
  • 万が一、世帯主が死亡したとしても、住宅ローンが残る

というリスクがあるため

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リスクとメリットを天秤にかけながら、どちらを選ぶのか、慎重に比較検討することが求められます。ペアローンも、金銭的メリットだけではないとうことです。

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