ペアローン「住宅ローン控除」減税額・減税メリットの計算・シミュレーション。ペアローンにすべき人とは?

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「ペアローンの住宅ローン控除ってどのくらいメリットがあるの?」
「ペアローンで住宅ローン控除をする場合に減税額ってどうなるの?」
「ペアローンで住宅ローン控除を利用すべきでしょうか?」

ペアローンを利用する最大のメリットが「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」だと言っても、過言ではありません。今回は、ペアローンの「住宅ローン控除」減税額の計算・シミュレーション・ペアローンにすべき人について徹底解説します。

ペアローンで「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の減税メリットがある理由

なぜ、ペアローンで借りると「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」でメリットが出てくるかというと・・・

夫単独で住宅ローンを借りる場合
  • 住宅ローンの契約者「夫」 → 「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の対象

ですが

夫婦でペアローンを借りる場合
  • 住宅ローンの契約者「夫」:自分の持分 → 「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の対象
  • 住宅ローンの契約者「妻」:自分の持分 → 「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の対象

と、夫婦ともに「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の対象となるのです。

夫婦ともに「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の対象になるから、ペアローンにすると、減税メリットが大きくなる

ということになります。

woman
「でも、ペアローンは、夫婦ともに住宅ローンを契約する形になるけど、全体の借入額は、夫単独で借りる場合と同じなので、大きな違いはないんじゃないの?」

そうではありません。

例:5,000万円の住宅ローンを借りる場合

夫単独の住宅ローン契約

  • 夫:5,000万円の住宅ローン契約

ペアローンでの住宅ローン契約

  • 夫:3,000万円の住宅ローン契約
  • 妻:2,000万円の住宅ローン契約

となり、総額が変わりません。

住宅ローン控除 = 住宅ローンの年末借入残高の1.0%が所得税・住民税から減税されるもの

ですので

woman
「総額が変わらないなら、住宅ローン控除額も変わらないのでは?」

と思ってしまいますが

住宅ローン控除には上限があるのです。

住宅ローン控除の上限とは?

上限その1.最大控除額

所得税の最大控除額の上限は、4,000万円です。
(新築・未使用の長期優良住宅、低炭素住宅の場合は5,000万円)

つまり、どんなに住宅ローン残高が多くても、

4,000万円 × 控除率:1.0% × 控除期間:10年 = 400万円

が最大の減税額なのです。

前述した例で考えれば

夫単独の住宅ローン契約
  • 夫:5,000万円の住宅ローン契約 → 最大上限4,000万円を超えているので、超えた分は控除対象ではない
ペアローンでの住宅ローン契約
  • 夫:3,000万円の住宅ローン契約 → 最大上限4,000万円を超えていないので、全額控除対象
  • 妻:2,000万円の住宅ローン契約 → 最大上限4,000万円を超えていないので、全額控除対象

と、ペアローンにした方が控除額の上限を超えずに住宅ローン控除をフル活用できるということになります。

上限その2.住民税13.65万円/年

住宅ローン控除では、所得税の減税が前述した40万円だったとしても、所得税自体が40万円未満の方の場合は、控除が全額利用できません。

その救済措置として

所得税から控除できなかった分は、住民税から控除できる

ようになっています。

ただし、住民税からの控除には

前年分の所得税の課税総所得金額等の7%(136,500円を限度)

という上限があるのです。

この上限も、

平成30年度(最新)の平均年収441万円だと仮定した場合

住民税は人によりますが、228,000円程度ですから、その7.0%である15,960円が上限となるのです。

夫単独の住宅ローン契約

  • 夫:5,000万円の住宅ローン契約 → 住民税15,960円が控除上限

ペアローンでの住宅ローン契約

  • 夫:3,000万円の住宅ローン契約 → 住民税15,960円が控除上限
  • 妻:2,000万円の住宅ローン契約 → 住民税15,960円が控除上限

ですから、住民税の負担も、2倍の控除上限が使えることになります。

まとめ

ペアローンを組むと住宅ローン控除(住宅ローン減税)の減税メリットが上がる理由は?

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住宅ローン控除には

  • 所得税の最大控除額の上限
  • 住民税の控除上限

の2つの上限があり、ペアローンにすることで、控除上限に引っかからないようにできるため、住宅ローン控除をフル活用できることにあるのです。

ペアローンで「住宅ローン控除(住宅ローン減税)」の減税メリットの計算方法

今回の計算方法は、下記の条件を基にシミュレーションしています。

  • 年収:600万円
  • 所得税:20万円
  • 住民税:30万円

  • 年収:400万円
  • 所得税:10万円
  • 住民税:20万円

住宅ローン

  • 購入する物件:6,000万円
  • 自己資金:1,000万円
  • ローン金額:5,000万円
  • 金利:1.0%
  • 借入期間:35年間
  • ペアローンの場合:夫3,000万円、妻2,000万円

手順その1.住宅ローン残高に対する減税額をペアローン利用、未利用で算出する

住宅ローン控除額のシミュレーションはこちら

夫単独での借入の場合

元金:50,000,000円
総返済額:59,279,788円

元金残高 最大控除・減税額
2020年 48,901,194 400,000
2021年 47,690,956 400,000
2022年 46,468,564 400,000
2023年 45,233,892 400,000
2024年 43,986,815 400,000
2025年 42,727,210 400,000
2026年 41,454,952 400,000
2027年 40,169,913 400,000
2028年 38,871,964 388,719
2029年 37,560,974 375,609
2030年 36,236,809 362,368
2031年 34,899,343 348,993
2032年 33,548,440 335,484
合計 5,011,173

ペアローンでの借入の場合

夫:3,000万円

元金:30,000,000円
総返済額:35,567,795円

元金残高 最大控除・減税額
2020年 29,340,715 293,407
2021年 28,614,574 286,145
2022年 27,881,138 278,811
2023年 27,140,334 271,403
2024年 26,392,085 263,920
2025年 25,636,323 256,363
2026年 24,872,969 248,729
2027年 24,101,946 241,019
2028年 23,323,178 233,231
2029年 22,536,585 225,365
2030年 21,742,090 217,420
2031年 20,939,613 209,396
2032年 20,129,075 201,290
合計 3,226,499
妻:2,000万円

元金:20,000,000円
総返済額:23,711,770円

元金残高 最大控除・減税額
2020年 19,560,472 195,604
2021年 19,076,371 190,763
2022年 18,587,406 185,874
2023年 18,093,531 180,935
2024年 17,594,693 175,946
2025年 17,090,843 170,908
2026年 16,581,933 165,819
2027年 16,067,912 160,679
2028年 15,548,732 155,487
2029年 15,024,336 150,243
2030年 14,494,672 144,946
2031年 13,959,688 139,596
2032年 13,419,328 134,193
合計 2,150,993

手順その2.所得税・住民税を計算する

所得税・住民税のシミュレーションはこちら

今回は、概算で

  • 年収:600万円
  • 所得税:20万円
  • 住民税:30万円

  • 年収:400万円
  • 所得税:10万円
  • 住民税:20万円

としていますが、シミュレーションツールを使って、正確な金額を出しておくと良いでしょう。

手順その3.実際に控除される金額を計算する

計算のルールは

所得税 - 最大控除・減税額 > 0
住宅ローン控除額 = 最大控除・減税額

→ 住宅ローン控除額全額が控除できる

所得税 - 住宅ローン控除額 < 住民税控除額の上限(前年住民税の7.0%か13.65万円の低い方)
住宅ローン控除額 = 最大控除・減税額

→ 住宅ローン控除額全額が控除できる

所得税 - 住宅ローン控除額 > 住民税控除額の上限(前年住民税の7.0%か13.65万円の低い方)
住宅ローン控除額 = 所得税 + 住民税控除額の上限(前年住民税の7.0%か13.65万円の低い方)

→ 住宅ローン控除額全額が控除できない(使い切れない)

夫単独での借入の場合

最大控除・減税額 所得税 住民税控除上限 住宅ローン控除額
2020年 400,000 200,000 21,000 221,000
2021年 400,000 200,000 21,000 221,000
2022年 400,000 200,000 21,000 221,000
2023年 400,000 200,000 21,000 221,000
2024年 400,000 200,000 21,000 221,000
2025年 400,000 200,000 21,000 221,000
2026年 400,000 200,000 21,000 221,000
2027年 400,000 200,000 21,000 221,000
2028年 388,719 200,000 21,000 221,000
2029年 375,609 200,000 21,000 221,000
2030年 362,368 200,000 21,000 221,000
2031年 348,993 200,000 21,000 221,000
2032年 335,484 200,000 21,000 221,000
合計 5,011,173 2,600,000 273,000 2,873,000
夫単独の住宅ローン控除額:2,873,000円

ペアローンでの借入の場合

夫:3,000万円
最大控除・減税額 所得税 住民税控除上限 住宅ローン控除額
2020年 293,407 200,000 21,000 221,000
2021年 286,145 200,000 21,000 221,000
2022年 278,811 200,000 21,000 221,000
2023年 271,403 200,000 21,000 221,000
2024年 263,920 200,000 21,000 221,000
2025年 256,363 200,000 21,000 221,000
2026年 248,729 200,000 21,000 221,000
2027年 241,019 200,000 21,000 221,000
2028年 233,231 200,000 21,000 221,000
2029年 225,365 200,000 21,000 221,000
2030年 217,420 200,000 21,000 217,420
2031年 209,396 200,000 21,000 209,396
2032年 201,290 200,000 21,000 201,290
合計 3,226,499 2,600,000 273,000 2,838,106
夫の住宅ローン控除額:2,838,106円
妻:2,000万円
最大控除・減税額 所得税 住民税控除上限 住宅ローン控除額
2020年 195,604 100,000 14,000 114,000
2021年 190,763 100,000 14,000 114,000
2022年 185,874 100,000 14,000 114,000
2023年 180,935 100,000 14,000 114,000
2024年 175,946 100,000 14,000 114,000
2025年 170,908 100,000 14,000 114,000
2026年 165,819 100,000 14,000 114,000
2027年 160,679 100,000 14,000 114,000
2028年 155,487 100,000 14,000 114,000
2029年 150,243 100,000 14,000 114,000
2030年 144,946 100,000 14,000 114,000
2031年 139,596 100,000 14,000 114,000
2032年 134,193 100,000 14,000 114,000
合計 2,150,993 100,000 14,000 1,482,000
妻の住宅ローン控除額:1,482,000円
夫婦合算の住宅ローン控除額:4,320,106円

ペアローンの減税メリット = 夫婦合算の住宅ローン控除額:4,320,106円 - 夫単独の住宅ローン控除額:2,873,000円 = 1,447,106円

ペアローンの減税メリットが1,447,106円となりました。

ペアローンにすべき人とは?

ペアローンにもいろいろなデメリット・リスクがあります。

  • デメリットとリスクその1.夫婦共働きができなくなった場合に返済ができなくなる可能性がある!
  • デメリットとリスクその2.離婚時に財産分与でトラブルが発生する
  • デメリットとリスクその3.「団信」で住宅ローンの債務が0円にならない!
  • デメリットとリスクその4.共働きの解消で、住宅ローン控除額が減ってしまう!
  • デメリットとリスクその5.諸費用が2倍発生する!

金銭的なデメリットに限れば、諸費用が2倍発生するという点です。

  • 印紙税
  • 司法書士報酬
  • 証明書などの発行手数料

が2倍になります。

ペアローンを利用すると「5万円~10万円の諸費用負担増」と考えておけば良いでしょう。

ペアローンには

  • 共働きができなくなったときに返済できなくなるリスク
  • 離婚時に簡単に財産分与できないリスク

もあるため、

ペアローンを利用することをおすすめする方というのは

  • 上記の計算で算出した「ペアローンによる減税メリット」が、50万円を超えている方
  • 共働きができなくなっても、無理なく返済が継続できる方

です。

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当然、ペアローンにする減税メリットが小さければ、ペアローンにする必要性が全くありません。

しかし、ペアローンにする減税メリットが大きくても、万が一共働きができなくなったときに返済ができず、マイホームを手放すことになったら、元も子もありません。

だからこそ、共働きができなくなっても、無理なく返済が継続できる方で、かつ「ペアローンによる減税メリット」が、50万円を超えている方がペアローンを検討すべきなのです。

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